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書評 絵本 「ペンギンのこまりごと」(片桐教授)

| 投稿者: tut_staff

 日曜日の朝、6:15頃から、NHKラジオ第一放送で、「落合恵子の絵本の時間」という番組をやっています。先日(2月13日),付けっぱなしのラジオでそれを聞いていたら、「ペンギンのこまりごと」という絵本を紹介していました。
https://radiko.jp/share/?sid=JOHK&t=20220213060000

 ストーリはペンギンがぶつぶつと不満を言っているのをセイウチのおじさんが慰める?諌める?おはなしです。セイウチのおじさんがどのように不平不満を抱えたペンギンを諭すのか、でも,ラジオではそこのネタばらしはしなかったので気になり、アマゾンの衝動買いで購入しました。2090円でした

 このブログでもセイウチのおじさんの言い分はネタばらしになるので、述べません。でも、セイウチのおじさんは若者の言う「ウザおやじ」でしょうか。私もウザおやじになっていないか、反省させられます。

 

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困ったもんだよ「フィッシングメール」(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 我々応用化学科が所属する東京工科大学の工学部、その設立は2015年です。私を含め、数人の教員はその前年から設立準備のために本学に移動してきましたから、私は2014年、というか2014年度のはじめに本学に着任したのです。

 さて、その際に本学の新しいメールアドレスをもらったのですが、すぐに気が付いたことがあります。いわゆる迷惑メールの類がほとんどなくなったのです。

 これはありがたい。迷惑メールで深刻な事態に陥ることはなかったのですが、文字通り迷惑はしていましたから、すっきりした気分だったことを覚えています。ところが、それからほぼ8年。また迷惑メールが届くようになってきました。

 例えば「Amazonプライム会費のお支払い方法に問題があります」などというタイトルで「こちらのURLを確認してください」と書いてあるメール。残念ながら私は「Amazonプライム」の会員ではないのですぐにおかしいと気が付きます。でも出している側は数うち当たる、という目算で相手かまわず送信しているのでしょうか。このような、いわゆるフィッシング詐欺のメールが日に何通も届くようになりました。いや、本当に迷惑。

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悲しみのリプリント請求。 Pray for Ukraina. Pray for all of us.(片桐教授)

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 今、我々は歴史の大きな動きの中にいます。

 リプリント請求(別刷請求)という研究者間の習わしがあります。研究論文が手に入らない場合、その著者にリプリント(論文の正式なコピー)の送付を「お願い」し、運が良ければ、その論文の別刷りが著者から送られてくるシステムです。多くの場合、論文の著作権は出版社に移譲されているので、著者は論文の刊行時にそのリプリントを数十〜100部購入し、それを請求された時に請求元に「無料で」送付する習わしです。沢山の請求があるということは、それだけ皆が自分のお仕事に注目していることを意味するので、請求されることは名誉です。著者は喜んで郵送料を負担して、リプリントを航空便で送ります。

 今から35年前、まだ私がポスドクだった頃(1989年)、ティミショアラ大学の若い研究者からリプリントの請求を受けました。当時私の出した論文は、指導教授の方針で、Chemistry Lettersという日本化学会の雑誌に投稿していました。でも,当時はその雑誌は世界的にはメジャーではなかったので、海外、特に東欧では手に入りにくく、しょっちゅう東欧からリプリント請求がありました。リプリント請求のPost cardの裏面に切り取り線があり、それを切り取り、Air Mailの封筒にのり付けし、論文を封筒に入れて、「封はしない状態」で郵便局に持っていくと、安い郵送料で簡単に発送できました。翌日発送するつもりで、Post cardを受けとった日の夕方に封書を用意しました。しかし、その夜のNHKニュースで燃えおちるティミショアラ大学が映っていました。ルーマニアのチャウセスク大統領(当時)による蛮行でした。それがその後のルーマニア革命の発端になり、最終的にはソ連の崩壊につながりました。

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1945年にSDGsがあったら(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 最近何かと話題のSDGs(Sustainable Development Goals)ですが、これはもともと国連の掲げる世界の解決すべき課題のリストです。15年を単位として行動計画をつくり、それぞれの課題をどこまで改善できたかを検証する。先の行動計画はMDGsと呼ばれていて、SDGsはその第2弾になる訳ですね。

 SDGsのスタートが2015年、MDGsのスタートは2000年ですからそれ以前にはこの「○○Gs」のシリーズはありません。でも、もし「○○Gs」があったら、と考えてみるのも面白いかも知れません。MDGsの一つ前は1985年スタート。その前は1970年スタート。同じように1955年と続くでしょうが、その前は1940年とはならないでしょう。

 なんでかって?国連自体の設立が1945年なので、最初の「○○Gs」もここからスタートするしかありませんよね。

 では1945年の「○○Gs」の中身はどんなものでしょう?

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今日で締め切り「研究室配属の希望調査」(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 大学教育のメインはやはり卒業研究でしょう。授業や演習、実験などもありますがこれは高校までの授業にもあったもの。それに比べて全員必修で個別のテーマについてオリジナルな研究を進める、という卒業研究は明らかに別格です。研究内容もいろいろですが、それ以前に研究を行う場所、つまり所属する研究室もいろいろです。

 研究室配属は学生さん達の希望調査をベースに行います。昔だったら希望調査票を事務に提出して、という形になったでしょうか、いまは学生諸君はWEBで希望を提出、教員側にはリアルタイムで希望調査の状態を把握できるというシステムになっています。

 さて、学生の皆さんはどの研究室を選ぶのか。まずは情報を、ということで「研究室配属に関する説明会」を開いて説明の場を設けています。でも、各研究室10分程度の説明では情報不足、説明会のあとで各研究室を訪問して直接話を聞く、研究室を見学する、という学生さん達もいます。

 私の研究室にも訪問してくれる学生さんが何組か。特にルールは決まっていませんから、個別に来る人、友達とグループで来る人など、いろいろ。でも予めメールでアポイントを取る、というのは共通していました。卒論発表会の直前は結構忙しかったのでこの暗黙のルール(?)はありがたかったですね。

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「教育力強化委員会」のこと(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 本学ではより良い授業が行われるように一人一人の教員の授業を複数の教員が参観し、その評価を確認し合う授業点検という制度があります。この授業点検についてはこのブログでも何回か触れています(その1その2その3その4 )。昨年度は対面授業が制限されていたこともあって一時中断されていましたが、今年度から再開されました。

 さて、今回ご紹介するのはこの授業点検のフォローアップについて。私自身も以前授業点検の対象となったとき、後になって学部長からの講評を頂いた記憶があります。(点検される授業の直後に行われる検討会とは別です。)じつはこの「学部長からの講評」の前段階として授業点検の結果を学長に報告する会議があって、それがこの「教育力強化委員会」なのです。

 教務部長が司会で、各学部の学部長がそれぞれの学部で実施した授業点検の結果を細かく説明してゆきます。それぞれの授業の特徴の説明や高評価・低評価の理由や背景など。それに学長自らが詳細の確認や方向性の指示などを出してゆきます。大学の「偉い人たち」の会議という感じで、なんか凄いなあ。

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気候変動だけが世界の問題ではない(江頭教授)

| 投稿者: tut_staff

 昨日の記事につづいて、もう少し「気候変動問題の解決」について考えて見たいと思います。前回は「気候変動によって何人人が死ぬか」という問の立て方をしたのですが、このような問いかけは不充分だ、と感じた方も多いのではないでしょうか。なぜなら「気候変動によって人が死ぬ」こと以外にも「気候変動への対策によって人が死ぬ」こともあり得るからです。

 前回紹介したドイツの活動家のような人が、高速道路でのデモでは収まらずにもっと大きな活動をしたらどうなるのでしょうか。民主的なプロセスでは気候変動対策は間に合わなくなる。もっと強力な手段が必要だ。そう考えて大規模なテロによって世界中の石炭関連のインフラを破壊したとしたらどうなるのでしょうか。もちろんこれもやはり極論で、前回紹介したニュースの活動家達はこのようなテロリストではないと思います。それに、世界の石炭関連のインフラを一気に破壊する技術など想像も付きません。とはいえ、これが可能なら気候問題は大きく解決に向かって動き出します。

 ではそのとき日本はどうなるのでしょうか。石炭に頼っている分、約3割の電力を失えば工業生産はおろか市民の一般生活への影響も計り知れません。冬の寒冷地での暖房はともかく、夏の酷暑で冷房が自由に使えないとなれば、その環境に耐えられない人もいるでしょう。病院の機能も保持できないとすれば死に至る患者も一人や二人ではないはずです。夏の酷暑は気候変動の影響かも知れませんが、このテロによって気候問題が解決に向かったとしてもその効果がはっきりするのは数十年後。このような極端な気候対策は悲劇しか生み出さないでしょう。

 もちろん、こんな非現実的な気候変動対策を考えても意味はない。そう言うこともできますが、この思考実験だけで気候変動への対策が常に人類にとって良いことだとは限らない、「気候変動への対策によって人が死ぬ」こともあり得る、ということがわかります。

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「気候変動問題の解決」とは(江頭教授)

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 NHKのBS1では海外のニュースが定期的に放送されていて、私も時間があるときは見るようにしています。2月16日の放送されたドイツ「ZDF」のニュースでは過激な環境保護活動が物議を醸している、というニュースが。高速道路の出口に座り込み、自らの手を接着剤で路面のアスファルトに貼り付けることで「食料品を無駄にしない法律の制定」を求めるのだとか。うーん、そこってそんなに重要なんでしょうか。

 おそらく本人達は至って真面目、本気で重視しているのでしょう。なんでも「自らを気候変動問題を解決できる最後の世代」と位置づけているそうです。というわけで、今回は「気候変動問題の解決」について考えてみたいと思います。

 まず、人間の活動によって、少なくとも70億人から100億人になろうとする膨大な人間の活動によって気候が全く影響を受けない、と考えることには無理があると思います。でも、影響はあっても小さい、あるいは良い影響と悪い影響と半々だ、などの議論が予想されます。となれば「気候変動」の大きさや善し悪しの基準として、「気候変動」の何が問題なのかという議論が必要でしょう。

 一番極端なのは「人類の滅亡」が問題なのだ、という立場でしょう。もっと言えば70億を超える人間がすべて死滅してしまうこと。気候変動に関する予測でこのような危険性を指摘している研究は、少なくとも多くの研究者によってコンセンサスを得てはいないのが現状でしょう。そういう意味では気候変動の問題はすでに解決済み、というかそもそも気候変動は(この立場では)大した問題ではない。普通に粛々と対応してゆけば良い、ということです。

 では、もう一つの極端なケースとして「誰一人犠牲にしない」という目標はどうでしょうか。これは、気候変動によって死ぬ人が一人でもいれば問題だ、と言い換えることもできるでしょう。

 

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100段階評価? 試験の点と成績評価(江頭教授)

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 我々応用化学科の卒論発表会も終わり、これから本格的な春休み。でも教員である私達にはまだいろいろな仕事があります。その一つが成績評価。一つ一つの授業の成績評価を集めて誰が何単位取れたかを確認。卒業式の前に卒業できるかどうか、新学期が始まるまでに進級できるかどうか、の判断をする必要があるのです。

 さて、この成績ですが、昔は「甲乙丙丁」と四段階の評価だったとか。私が大学生だったときは「ABCD」の四段階評価で、「D」通称「ドラ」は不合格を意味していました。「優良可不可」も最後の「不可」がひとまとまりなので四段階ですが、最近は「秀」を加えて五段階評価の場合も。本学もこのタイプの五段階評価ですが、通知されるときの表記は「SABCD」となっています。実は「S」の表記には「SA」と書いてあることもあるので、おそらく「Super A」なのでしょう。

 このブログを読んでいるあなたが高校生なら評価は「5,4,3,2,1」の五段階ではないでしょうか。私の頃はそうだった、って少し、いやかなり前のことですが、でも「オール5」などという表現が今も活きているところをみると今でも使われている様ですね。とはいえ高校の「1」は「不可」という意味ではないだろう、と思いますが果たしてどうなのでしょうか。

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サステイナブル工学の目指すもの(江頭教授)

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 サステイナブル社会を意識してつくられた本学の工学部では、2年生向けに「サステイナブル工学基礎」として、サステイナブル工学に関する最初の専門科目が行われます。その中でサステイナブル工学と化学の関係について講義を担当する時間をもらいましたので、私なりにサステイナブル工学の目標について考えています。

 サステイナブル工学は現在の社会の良いところを保ちつづけることを目標としています。

 産業革命の結果として形成された現代の社会は成長することを前提とした社会でした。しかし成長することを前提とした社会はサステイナブルではなく、このままではやがて行き詰まり滅びてしまいます。以前は科学の進歩が成長の維持を可能にすると期待されていましたが、「成長の限界」では科学技術の進歩を考慮しても継続的な成長は不可能であると考えられるようになってきました。われわれの社会は成長(=量的増大)を野放図に目指すことから卒業し、発展(=質的充実)を目標とすることでサステイナブルな状態に移行する必要があるのです。私はそのための工学がサステイナブル工学だと思います。

 ここで、まず明確にすべきなのはサステイナブル工学が目指す社会は産業革命以前の社会とは、一面では類似しているとしても、まったく別の社会であるという点です。

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